1-6. スペイン語の「あいうえお」 その4

前回、子音だけの発音がないので、ローマ字表記と同じ要領で書けるスペイン語として紹介した6つの単語、最初の≪casa≫は「傘」ではなくて「家」の事。≪taco≫は「タコ」でも「凧」でもなく、ここでは一応「スラング」という意味にして置く。≪poco≫も日本語の擬音語(?)の「ポコ」ではない。これも色々な使い方があるけれど、取りあえず「少ない」。つまりこれらは、日本語と同じように聞こえるけれど、意味は全然違うスペイン語です。
でも≪pan≫≪tabaco≫≪tanto≫は日本語の「パン」「煙草」「たんと」と同じような意味。つまりこれらの言葉は多分、スペイン語の言葉が日本に入って来た外来語か、或いは同じ語源を持つ単語?

…でもこの話は長くなるので、とりあえずスペイン語の「あいうえお」に戻る事にする。「た行」まで行ったので、次は「な行」。これは全くローマ字と同じです。

  ナ行 (n) : na , ni , nu , ne , no

その次の「は行」がちょっと難題。
ローマ字でハ行に使われる≪h≫という字は、スペイン語では音無しの構え…つまり発音されない字なので、スペイン語で≪ha≫≪hi≫≪hu≫≪he≫≪ho≫と書くと、[a][i][u][e][o]、「ア行」と全く同じ発音になってしまうのだ。昔は音があったのかも知れないけれど、今は無声化(?)して全く発音されない。(…なのに抜かして書くと綴りのミスとなる…)

ではスペイン語には、日本語の「は行」に当る音はないのか? と言うと、ある。 

ここでローマ字の「ハ行」をもう一度思い出してみると…≪ha≫≪hi≫≪hu≫≪he≫≪ho≫…でも「ふ」は≪fu≫と書く人も多い筈。
実は日本語の「ふ」は、発音記号で言うと、[hu]よりも[fu]に近い音なのですね。普段は無意識の裡に発音してるので気が付きませんが、ゆっくり注意して「は、ひ、ふ、へ、ほ」と言ってみると、「ふ」の時だけ、ほんの一瞬、口が閉まるような、そして唇に力が加わるような感じがする筈、です。
日本語の「ふ」の音は、英語の≪f≫程はっきりと歯が唇に触れる訳ではないけれど、似たような力が働いている。だから明治時代(?)にローマ字を考えた人たちも、≪hu≫と≪fu≫の両方を充てたのだと思う。
今の日本には外来語が溢れているので、[h]と[f]の違いは明治時代よりも分かり易い筈。たとえば「ファンタ」の事を「ハンタ」と言ったり書いたりする人は、余りいないでしょう?(…「ハンター」になっちゃうもんね…)

日本語の「た行」が実際は「タ行」と「チャ行」と「ツァ行」を一緒くたにしたものだった、というのと同じように、日本語の「は行」は、「ハ行」と「ファ行」を一緒くたにして出来ていた訳です。

でスペイン語には「ハ行」も「ファ行」も両方あり、「ファ行」の子音は≪f≫で、発音も[f]でいいとして、「ハ行」の子音は…???
ここでは取りあえず≪j≫(「ホタ」)を使っておきます。

   ハ行 (j) : ja , ji , ju , je . jo

となり、更に付録で「ファ行」がある。

   ファ行 (f): fa , fi , fu , fe , fo

青字はこの前と同じで、本来の日本語にはない音。(日本語の「ふ」は[fu]とします。)
厳密に言うと≪ja≫≪ji≫≪je≫≪jo≫も、日本語の「は」「ひ」「へ」「ほ」とは微妙に違ってる訳ですが、逆に[h]の有声音はスペイン語にはないので、日本人が日本語の「は行」の要領でスペイン語を発音しても、充分通じる。

但し「う列」の≪ju≫だけは注意しないと、日本語の「ふ」になってしまい、そうすると…スペイン人には≪fu≫の音に聞こえてしまう可能性がある…という事です。
(前回出て来たスペイン語の≪si≫という綴りも、[si]の代わりに日本語の「し」の音([∫i]又は[shi])で発音しても通じます。)

スペイン語の「ハ行」の発音を、日本語の「は行」と区別して、きちんと覚えたいという方は、次の作業をやってみて下さい。

さっき「は、ひ、ふ、へ、ほ」とゆっくり言ってみた時、「ふ」の音を出すのに一瞬唇に力がかかるのを感じましたよね?
それをできるだけ唇に力を入れないで、「はひへほ」と同じように口を開けたままでで「ふ」も言ってみる…唇の代わりに、口のもっと奥の方に力がかかりませんか?
それがスペイン語の≪ju≫の音。
で今度は逆に、その≪ju≫と同じところで「はひふへほ」全部言ってみる。
こうするとスペイン語のハヒフヘホ、つまり≪ja≫≪ji≫≪ju≫≪je≫≪jo≫の音になる…筈。日本語の「ハ行」の音よりも喉の奥の方で音を出すような感じです。

という事で、スペイン語のハ行のまとめとしては、≪junto≫(「一緒に」)を「フンと」、≪fonda≫(「宿」)を「ホンダ」、≪hora≫(「時間」)を「ほら」と発音しないように! それぞれ要注意です。

これは≪f≫と≪j≫又は≪h≫が違うだけで、後は全く同じ綴り、というような単語がない限り、そんなに神経質にならなくてもいいとも思えますが…でもあるのですよ、たまにそういうのが…fondo, jondo, hondo…とかって! ウソだと思ったら辞書でそれぞれ調べてみて下さい。

難題のハ行が一段落したところで、ちょっと別の話。
スペイン語のアルファベット≪alfabeto≫には、英語のアルファベットにはない文字が出て来る。それは≪ch≫≪ll≫≪ñ≫≪rr≫の4文字。これは全部子音で、≪ñ≫以外の3文字は、言ってみれば2文字で1文字扱い)

でこの≪ñ≫(「エニェ」)ですが、アルファベットでは≪n≫のすぐ後に来る字なのだけれど…
…という事は「な行」と「は行」の間に入れるとか…??

(*追記: 前回のルールに加えて、「あいうえお」の行や字、そして音を表すのに、日本語の「あいうえお」を指す時は平仮名で(例えば「か行」「し」等)、スペイン語やローマ字を指す時は片仮名で(例えば「ツァ行」「ティ」「チェ」等)と書くという表記ルールを、新たに決めました。
(ルールだけを抜粋したものを別途アップしますので、ご参照下さい。)

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