テキストとメソッドⅡ

本題?の方は休止中ですが、付録の方で少し前から気になってる事があるので、それについて。

テキストとメソッド」という記事を書いたのは「スペイン語のあいうえお」を書いていた頃なので、2003年にスペインから帰国して3.4年目だっただろうか?
古いブログを削除してしまっており、このブログでの日付は記事を順番に並べるための便宜的なものなので、正確な時期は分からないのですが、その記事を書いた背景には、帰って来た当時、書店に行くとやたら速習本の類が目立ち、マイペースながらもきちんとスペイン語の勉強をしたいという人たちに勧められるテキストというのが、ちょっと見には見当たらなかったという事情があります。

日本の社会全体が、何か手っ取り早く表層的な結果の出るものに流されているように見え、そういう風潮をメディアが作り出して読者を乗せようとしながら、自らその罠に落ち込んでいるようにも見え…
参考書類も、嘗て自分がスペイン語を勉強した時に役に立ったものは絶版になっており、中古に非常に高い値段が付いていたりして、巷に溢れていた速習本と比べると明らかに重厚過ぎるその参考書の中古本に、そんな高い値段が付いていたのは、そういうものを求めている読者が居るのに、出版界がそれに応えていないという現実を象徴しているような気がしたものです。

少し前から気になってる事というのは、そういう情況が少し変わって来ているのではないかと気づいたという事です。
きっかけはあるところでスペイン語教師のピンチヒッターを頼まれ、そのクラスで使っていたテキストというのを見せて貰ったら、案の定これが今は売られていないという古い本で、別売のカセットはもうない…
…という事だったのですが、中古をアマゾンで検索してみたら、中古ではなく新しい版がCD付で出て来たではないですか!
で更に見てみると、以前あれ程目についた「速習本」が余り見当たらず(全然ないという訳ではないけれど)、手に取ってみたくなる入門書や文法書が増えている気がするよ、うん…

だから「テキストとメソッド」で書いた事を、少し訂正した方がいいかもしれないと思い始めたという事です。

訂正すると言っても「これがいい!」「これがオススメ!」というような事が言えるわけではなく、手始めにとにかく1冊選んで使ってみるしかないという点は変わらないのだけれど、数年前に比べると選択肢が増えているように思います。

でも、初めてスペイン語を勉強する人は未だスペイン語を知らないわけなので、自分が知らない言葉の入門書や文法書を、一体どうやって選べばいいのか?

書評などを参考にするにしても、いきなり高価なテキストには手が出にくい、手軽でコンパクトなものから始めるのが無難でしょうが、もし目次などを見る事ができるなら、とりあえず次の2点をチェックしてみて下さい。

動詞の接続法についての説明がどれくらいあるか?
再帰動詞の説明がどれくらいあるか?

この2点はスペイン語を真面目に勉強しようと思ったら避けて通れないところで、これが使えるようになれば「スペイン語らしいスペイン語」と言えるものなのです。
どれだけと具体的な量は言えませんが、この2点についての(用法の)説明がある程度充実している事は、スペイン語のテキスト・参考書にとって不可欠に思えます。

速習本でもこの2点についてある程度の説明がなされていれば、スペイン語の全体像を何とか掴めるでしょう。

詳しく丁寧な説明がなされていても接続法まで行きつかない、つまり初級どまりで終わってしまっている本もあります。中級・上級とあればいいのですが、1冊しか出ていないとなると出版意図がよく分かりません。

速習本で、しかも動詞は直説法のみ、再帰動詞の説明もごく僅かとなると、これはごく限られた目的で特定のスペイン語表現を「覚える」以外には意味ないでしょう。

大学等の教科書として使われているものは、一般にコンパクトで全体像も掴める気がしますが、週何回かの授業に出られる人を前提としているので、コンパクト過ぎて説明が不足している場合があります。
(スペイン語を勉強したいけれど週に何回も授業に通える環境にはない、主に自宅で学習したいという人が、家に帰って教科書を開いた時に説明がなかったら、先に進めなくなるよね…)

今回検索してみた中では、速習本の倍くらいのボリュームで、お値段もまあまあ手頃、そして上記2点の説明にそれなりのページ数が割かれている、つまりスペイン語文法の全体像が見渡せる感じのものがありました。これは数年前には見当たらなかったものです。

結局はスペイン語を勉強する目的と、自分の学習スタイルに合わせて、試行錯誤して行くしかないのですが、最初に選んだテキストの説明が今ひとつ分かりにくいものだったとしても、そこで諦めないで下さい。
ひとつの事を説明するには幾つもの方法があり、それはひとつの物体に色んな角度から光を当てるようなもの。
最初に分からなかった説明は決して無駄になるのではなく、別の角度からの次の説明を受ける事によって、その交わるところに像が結ばれて、ある日突然分かるかもしれないのです。

ちなみに数年前にビックリするような高値が付いていた昔の参考書は、今どれ位の値段で売られているのか?
検索してみると、元の値段よりは高いけれど、数年前に比べると安くなってました。
新しい本で読者のニーズに応えるものが出て来ているという事の裏付けになるでしょうか?

スペイン語の勉強を目指す皆さんが、それぞれの学習スタイルに合ったテキストや参考書に巡り合える事を祈っています。

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